今年の桜の花は、4月に入って気温が低い日が続いたせいか、2週間以上持
ちました。自宅の庭のレッドロビンも毎年と同じように燃えるような真っ赤
な新芽でおおわれています。すべて生命が眠りから覚めて動き出す季節。そ
の息吹を感じながらの日々だったはずでしたが…。

新型コロナウイルス蔓延で、日本や世界が何とも言えない閉塞感や萎縮ムー
ドに覆われています。ワクチンや治療薬のない未知のウイルスは、人々の命
と健康を危険にさらしているので、過剰とも思える反応も致し方ない面もあ
ります。さらにウイルスは、体の変調だけでなく、人々の「心の変調」も生
み出しています。

10数年前から「自己責任」というイやな言葉が流行るようになりました。
「空気を読む」という言葉には‟同調圧力”しろ!という強迫観念の意味が
含まれています。

“自粛要請”を拒否するパチンコ屋さんには脅迫めいた言葉が投げつけられ
ています。政府が金銭補償もしないのに、“自粛要請”が居酒屋さんを休業
に追い込み、明日からの収入が途絶えて生活できない人々がいます。“自粛”
という名の事実上の強制。それを後押しする一部の人々の言動。日本の社
会の何かが音をたてて崩れていくように思えます。

コロナ禍が終息した後に、民主主義と人権の焼け野原が広がり、強権発動が
容易にできる国家が登場しないように望むばかりです。

心の中で異議申し立てを!人が集まらなくてもできる活動をしっかりやって
いきたいものです。

5月11日に予定した学習会は中止します。
次回の学習会は状況を見ながら設定します。

2020年4月28日


             (文責:事務局担当 喜多)